[ローカルキャリアカフェ] 丹波とキャリアを考える人が集まる場に。
キャリアを考える町というブランディング

ローカルキャリアカフェでは、幸せとは何か、まで語り合う
ローカルキャリアカフェは大阪などの都市部で開催され、キャリアの選択肢として地方へのIターンを考えている参加者と、都市から丹波へのUターン・Iターンを実現させた話者が、住居や仕事、幸せについて、とことん語り合う場。12年10月から月1回ペースで開催、毎回30~50名程度の参加者が集まる。参加者の顔ぶれは、18歳か75歳まで、職種も学生や主婦から経営者などさまざまだ。

丹波市最年少市議会議員(31)の横田さん
ローカルキャリアカフェの開始当初からのキャッチコピーは、「道はある、迷うほどある」。丹波ではなく、キャリアを模索する者の立場に立った呼びかけである。内容も、「移住してください」と呼びかけるのではなく、幸福とは何かまで突き詰めて、キャリアを考える場に仕立てられている。
丹波からスタートしたローカルキャリアカフェは四国4県、鳥取県倉吉市、岩手県住田町などに提携地域を広げ、東京でのイベント開催も実現した。岩手から3名と丹波から1名のゲストスピーカーが参加したローカルキャリアカフェトーキョーも、やはり主眼は話者と参加者が語り合うセッション。地方と都会をつなぐ場として、復興関係者も関心を寄せた。こうした活動を知った各地の行政からの相談も増えているという。
今後のローカルキャリアカフェについて川人さんが語ってくれた。「各地で地域を盛り上げようとしている人たちを、前向きな人のプラットフォーム、地域活性の中間支援団体として応援することで、日本をもっと良くしていきたいです」。
「人」を活かす仕組みの整備

4年前に丹波市にUターンした前川さん
「丹波をキャリアのメッカにしたいんです。キャリアを考える人が集まってくる場所。2年で日本中、4年でアジア中、8年で世界中で、キャリアを考えるなら丹波へ行け、と言われるようにしたい」。
ローカルキャリアカフェや世界一周おかえりビレッジで丹波を訪れ、移住を考える。みんなの家によって移住に伴う住居の問題が解決されるとともに、地域に溶け込みやすくなる。丹波には「人」という資源を呼び込み、活かす仕組みがシームレスに存在している。
休日ともなると、前川さん、横田さんらの活動に呼応して集まった若者が、市内に複数あるシェアハウスのどこかに集まり、地域の活性化について語り合っている。「また書かなきゃいけない企画書が増えちゃったな」と笑いながら自分が住む町を幸福にするために動く「人」が、確実に増殖している。
Tweet