編集後記vol.18

33歳となった直後の昨年11月、仲間と震災後の東北を訪ね、東京に住む自分たちに何ができるか議論した。その後「東北復興新聞」が創刊、気づけば今回で9つ目の記事を書いている。

都内に住み、一般企業で働く私は、平日夜間や休日を利用してNPOの活動に参画している。よく周りに「働きながらボランティアして偉いね」と言われるが、実は無償の奉仕活動をしている気持ちは毛頭ない。

「課題の本質は何か」「どうすれば多くの人に伝わり、良いアクションにつながるか」。活動を通じて実践していることは、そのほとんどが本業でも求められ磨いていくべきスキルである。またコミュニティの再生等、日本や世界が抱える課題に対する先行解決事例が生まれつつあるのが東北であり、課題に挑む魅力的な人たちから多くを学ばせていただいている。しかもその授業料は無料。つまり企業人として脂が乗ったこの時期に、東北復興と関われることは不謹慎な言い方だが「おいしい」のである。なお、若干腹回りに脂が乗ってきたのは東北の食がおいしいからである。

信頼する仲間と共に、自分の頭で考えたことを形にする意義を学んだこの一年。これからも私なりのスタンスで、おいしさを味わいながら東北との関わりを続けていきたい。(K)

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