岩手県盛岡市・北上市 内陸避難者支援団体の選択

大槌町出身者のお茶っこ飲み会

大槌町出身者のお茶っこ飲み会

沿岸被災市町村から内陸へ避難した被災者による、避難先への定住意向が高まっている。岩手県内陸の自治体が実施した調査によれば、盛岡市では回答者の36%、北上市では、51%が避難先市内での定住を希望する結果となった。

内陸避難者への支援はともすれば沿岸自治体の人口減少や復興の遅れに直結しかねないだけに、難しい状況にある。

盛岡市を拠点とする一般社団法人SAVE IWATE。市内に住む避難者向けに、沿岸自治体の情報提供、生活・雇用等の相談窓口の設置、さらに避難者の孤立防止を目的に、お茶会やサークル活動といった定期的な交流の場を設けている。事務局次長の細田玲さんは、「盛岡に定住するか地元に戻るかに関わらず、避難者の方に、盛岡に避難してきてよかったと思ってもらえれば、成功だと思っている」と語った。

また同団体が運営する事業である岩手ソーシャルビジネス・スクールでは、初心者パソコンコースへの参加を避難者に積極的に呼び掛けた。見なし仮設でなかなか人と集まる機会がない、パソコンが使えず、手伝いができないという避難者の声を受けたもので、受講者の8割を避難者が占めるなど好評価だったと言う。

SAVE IWATEが行った尺八ミニコンサートの様子

SAVE IWATEが行った尺八ミニコンサートの様子

北上市で内陸避難者向け支援の拠点となっているきたかみ復興ステーション。運営するきたかみ復興支援協働体事務局長の菊池広人さんは「避難者の方々がより地元に帰りやすいしくみづくりを意識している」と話す。そのひとつとして、沿岸自治体に依頼し、避難者向けに復興計画の説明会を実施している。先日行われた大槌町の説明会には、45名の避難者が参加した。

各団体の思惑や具体策に相違はあるが、沿岸・内陸問わず連携を深めながら被災者と向き合い続けるしかないのだろう。

文/関美菜子

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