[南三陸] 漁業体験プログラム再開 地元の資源を活かした観光を

船上で漁師からホタテの養殖の説明を聞く米国の高校生

船上で漁師からホタテの養殖の説明を聞く米国の高校生

宮城県南三陸町で、震災で中断していた漁業体験プログラムが再開した。第1弾として、7月には米国から90人の高校生が来訪。漁船に乗りホタテ、カキ、ホヤや銀鮭などの養殖施設を見学した。漁業体験後には、獲れた新鮮な海の幸をバーベキューで堪能し、住民との交流も深めた。

海外からの受け入れは今回初めてだが、震災前から南三陸町では、関東や北海道など全国から年間約一千人の小中高校生を受け入れてきた。漁業を体験できるプログラムは、全国でも珍しいという。

漁業体験の再開にあたり、町観光協会と漁協志津川支所戸倉出張所が協力し、窓口を一本化する等受け入れ体制を整えている。

今後はさらに、現地でなければ体験できない独自のプログラムとして、漁業体験と組み合わせて漁師の家に宿泊する民泊や、市場や商店街と連携し南三陸町をまるごと楽しめる企画等を加えていく予定だ。

町が持っている観光資源を活かした企画を提供し、着地型観光を展開する南三陸。漁協戸倉出張所の星昌孝さんは「多くの方々に南三陸の海にふれ、復興していく様子を見て欲しい」と想いを込める。町の基幹産業である漁業の再建と共に観光の復活は、地域の活性化を加速させていくだろう。

取材・文/葛西 淳子(仙台・市民ライターグループ「おかきプラス」)

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