オピニオンvol.2 ボランティアも町民も、お互い楽しんで。

戸倉復興支援団 代表
厨 勝義さん(33)


震災から11ヶ月が経ちました。

私が活動する南三陸町戸倉地区では、86%という圧倒的な全半壊率によりまだまだ都市機能の回復が果たせずにいます。小中学校、保育園はじめ派出所、公民館、果てはポストや街灯すら満足に設置されていません。

厳しい状況ではあるのですが、ボランティアなどで戸倉地区に直接来ていただいた方には、あえてお伝えしていることがあります。

「楽しんで」ボランティアをしてください、ということです。

支援のフェーズも緊急救命フェーズは過ぎ去り、最近は被災者の方から「ボランティアの皆さんにお世話になった分のお返しがしたい。」と言っていただく事も増えました。

今のフェーズではボランティアの方々にもある意味、「受け取り上手」になっていただければと思います。被災地でご飯を出されても、お土産を渡されても、笑顔で「ありがとうございます」と受け取り、そのかわりまた遊びにくる。こちらでは、みなさん長くおつき合いしていきたいと思っていますので。

復興とは「未来を作るお仕事」です。ボランティアも町民も、地域に関わるものとして歩調を合わせ、町が活気づいていく様を「楽しみながら」歩んでいきましょう。

これからは、一方的な支援者、被災者のおつき合いから、人間同士のおつき合いにしていきたい。これが、南三陸町戸倉地区からのメッセージです。

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