編集後記vol.27

 ポーッという汽笛の音が、何度も港に響き渡った。前日の夜の夕食会で聞いた言葉を思い出す。「漁師さんたちは面と向かって『ありがとう』とは言えないシャイな人が多いんですよ。でも、代わりにいつまでも汽笛を鳴らして船出を教えてくれるんです」。

 復興ツアー「海と生きる気仙沼で漁師を見送る旅」を取材した。目玉は「出船送り」。北海道へ向かうサンマ漁船10隻以上が一斉に出漁する姿を、福来旗(ふらいき)と呼ばれる大漁を願う旗を片手に見送った。

 出船送りは、以前は身内だけで行われてきたが、地元女性の会の呼びかけもあり、今年は全国各地から大勢が駆けつけた。前日には元漁師の方に話を聞いたり、当日の早朝には魚市場を見学するなど、気仙沼がいかに漁業によって支えられている町なのかを学んだ。

 「なぜか分からないけれど、船を見送っていたら、涙が止まらなかったのよ」。参加者のひとりが笑顔で語ってくれた。私も同じだった。「海とともに生きる町」。それは単に港があるということではなく、航海に出る漁師、そして無事を祈り帰りを待つ家族や地元の人たちそのものだと感じた。

 あふれんばかりのサンマを載せた彼らが町に戻ってくる時期に再訪し、ぜひ秋の味覚を味わいたい。(N)

1件のコメント

  1. 森山秀覚 返信

    震災から2年半すぎたのに復旧復興はたいへんな遅れ状態と思っています。
    しかしながら現地当事者の方々が頑張られ前向きな方向な感じがうかがえます!私達も「東日本大震災復興緑化支援100万本植樹活動」で苗木作りをはじめて2年間、少しずつですが苗木の出荷できるようになりました!公園造りや川土手、路側帯など樹の苗木を必要とされる方の連絡をおまちしています、皆さんのお役に立てれば幸いです。
    苗木は岩手県宮城県にて採取したタネや穂木を挿し木で育てた物です。
    尚この活動は国土緑化推進機構、明るい社会つくり、ホームセンターコメリ社等の支援と岩手県宮城県のNPO法人のボランティア参加協力をえて行っています。
    植樹希望などについて貴新聞社から情報をいただければ大変有り難いと思っています!
    ホームページ:100manbon.com/
    問い合わせなどは / moriyamma@tbr.t-com.ne.jp/
    tel: 090-3001-4525   
    よろしくお願いいたします。

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