避難支援者への調査結果まとまる 震災当日の行動を分析

8月17日、内閣官房東日本大震災対応総括室と内閣府(防災担当)は、避難支援者に対して行った地震・津波避難に関するヒアリング調査の結果を速報として発表した。調査結果では、岩手・宮城・福島の3県における沿岸部の市町村・民間事業者・病院などの震災当日の行動や課題などがまとめられた。

避難支援者から挙がった声の例

わかりやすい情報の伝達が課題

今回発表された調査結果は、避難支援者を対象としたヒアリング調査をまとめたもの。岩手、宮城、福島の各県の沿岸部にある地方公共団体、病院、保育所、社会福祉施設、宿泊施設など約550の避難支援者を訪問し、震災当日の行動、情報の入手・伝達手段、避難誘導方法について聞き取り調査が実施された。

避難行動に関しては、2010年のチリ津波や訓練の経験から適切に非難することができたという声があった一方、これまでに津波警報が出ていながら実際には津波が到来しなかった経験から主体的な避難が行えなかった、という指摘もあった。津波警報の精度向上、防災教育の徹底や個人の判断能力を高めることが課題だ。

情報の入手・伝達に関しては、停電による情報源の喪失に加え、テレビ等の情報では対象が広域であるため地域の情報が入手困難である、報道される具体的な数字の解釈ができず取るべき対策が不明である、非常時のためパスワードの入力等の作業が行えず情報源にアクセスできない、などの課題が示された。対策として、今後は非常用電源を整備し、緊迫感のある端的な情報を地域ごとに周知すべきとした。

避難計画の見直しに活用を

平野復興相は会見で、今回の調査は各避難支援者が地震発生から津波到来までの期間にどのような行動をとったかという点に力点があると強調。特に、病院の例を挙げて「毎年の訓練では医療を提供して助ける側だったにもかかわらず、今回は逃げる側に立たされてしまった」と、地震発生直後の避難計画見直しの必要性を述べた。

調査は、避難支援者に対するヒアリング調査のほかにも、沿岸市町村の住民1万人を対象とした調査や、大津波警報が発令された地域の住民を対象としたインターネット調査など計4つ行われている。今後は、これらの結果を総括して、記録として残すと同時に今後の対策を立てる際に活用する方針だ。

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