【Leaders Interview】(特非)遠野まごころネット 多田理事長

インタビュー先:多田 一彦さん
特定非営利活動法人 遠野まごころネット 理事長

目的を共有し、垣根を越えて手をつなごう

特定非営利活動法人 遠野まごころネット 理事長 多田 一彦さん

特定非営利活動法人 遠野まごころネット 理事長 多田 一彦さん

今までかなり広範囲に活動されてきました

現地で求められていることをやるだけです。インターネットを通して全国に協力を呼びかけ、集まった人と一緒に昨年3月28日、「遠野まごころネット」を立ち上げました。まごころネットでは、がれきの撤去や家屋の片付けに始まり、仕事づくりやコミュニティ支援を行ってきました。杓子定規なルールなどで思うように動けないこともありましたが、本当に必要とされていることをやれる人がやらないと、効率的な公平が保てないと感じています。

まごころの郷の運営もされていますね?

これは、昨年4月初めに思いついたアイディアでした。仮住まいである避難所でコミュニティを作るより、皆が集って町をつくることに意味があると思った。それから、元に戻すのではなく、より良い町を新たにつくるという発想もありました。ですから、地元の方が自らコミュニティを作れるような環境が必要だと考えたのです。

私たちの活動には、自分たちがいなくなるために行う一面と、開拓者精神で一緒に取り組む一面があります。運営も二面的で、まごころネットのスタッフを最小限として地元の方中心に運営して頂く方法と、協働で取り組む方法があります。新しい社会が開拓者精神と協働によってつくられることを願っています。

新しい社会というと?

地域に混在するさまざまな社会的な要素のなかでも「小商い」は重要な要素だと考えています。年配者から若者が学び皆が必要とされる社会、そして、小さなリーダーたちが協力してリーダーシップを発揮できる社会です。ところが、今はそれを支える制度がありません。現状を理解してしっかりした制度をつくるために検証が必要です。被災者、被災地の問題としてではなく日本の問題として皆で考えることが、非常に重要です。

まちづくりに大切なことは?

形式ではなく、実際に行動することが重要です。例えばまちづくり会社についても、私は、そのような新たな垣根をつくっても意味がないと考えています。行動は形式的なものがなくてもできることが多いのです。

私たちは、何事も自ら始めて、結果を出して他の人を巻き込む、というスタンスでやっています。例えば、各地で行うイベントを登録して共有する『つながれ地球プロジェクト』。これは、「手をつなぐって簡単なことだよ」というメッセージを込めて始めました。手は横ではなく、共通の目的に対してつなぐことが重要です。これから、皆で協力してまちづくりが行われることを願っています。

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