編集後記vol.10

7号の記事で紹介した「気仙沼大島ランフェスタ」に参加してきた。マラソンとは縁遠い人生だったが、大島の美しい自然や、ラン後に振る舞われるというワカメ汁やまぐろの兜焼きに魅かれ参戦を決意した。

当日、人口3千人の島には全国各地から約1200人の参加者が集結。開会イベントで気仙沼市長や大島出身の国会議員、大会サポーターの著名人らがスローガンの「楽しむことが支援になる」を連呼する。ヨガやダンスで体をほぐした後、青空の下なんとも清々しいスタートを切った。

人生初のハーフマラソンは、本当に素晴らしいものだった。何より心に残ったのは、沿道で応援をして下さるたくさんの地元の方々。「頑張ってえ、ありがとねえ」とランナー達を迎え、ハイタッチ要求がくるとギャハハと大きな声で笑いながら手を出してくれる。あんなに大勢のじじ様ばば様の、あんな笑顔を見た事があっただろうか。地元の人達と手のひらで交わした笑顔の交換が、私にとっての気仙沼大島マラソンだ。

二周目、応援の声が変わった。「また来てねえ」。何人も、何人もそう言った。自身の故郷の他に帰れる場所がある。こんな幸せがあるだろうか。必ずまた来てこの美しき島を走ろう、そう誓った。(Y)

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